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カスタマーレビュー 
マモ・ウォルデの伝記でもある
(2005-07-03)
この本はアベベだけでなく盟友マモ・ウォルデの伝記でもある。2人でローマ(金)、東京(金)、メキシコ(金)、ミュンヘン(銅)という成績で4大会連続でエチオピアの国旗を掲揚させた。アベベは交通事故の後遺症で73年に亡くなった。マモ・ウォルデは74年(帝政から社会主義国家)と91年(社会主義から民(主or族)主義??)の政変に翻弄され、社会主義時代の罪を新政府に問われ監獄に入れられ、ようやく釈放されたがその時既に体力の限界を超えており、まもなく息を引き取っている。エチオピアという国が日本国民にとって親近感を覚えるのは、この2人のお陰だということは言うまでもない。寡黙なまるで哲人のようなアベベと先輩でありながら(ローマで金メダルをとったが故に)上司となったアベベをたて、アベベのリタイアの後金メダルを勝ち取ったメキシコ大会のマモ。東京オリンピックの後、二人の消息を知らない日本人がほとんどであろうが、それぞれの人生を辿るにつけなんともいえない気持ちを感じた。それとは別にアスリートを弄ぶ政治体制に憤りを感じざるを得ない。特に独裁国家と社会主義国家におけるアスリートにとって政変は不可避なものであるから、なんとも言いようのない哀れさを感じてしまう。


