曲目リスト
1.怪談
2.切腹
3.燃える秋
4.からみ合い
5.日本の青春
6.化石
曲目リスト2
1.化石の森
2.沈黙
3.美しさと哀しみと
4.暗殺
5.異聞猿飛佐助
6.はなれ瞽女おりん
7.あかね雲
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カスタマーレビュー 
世界の「タケミツ」、となりの「とおるちゃん」
(2007-07-29)
現代音楽のシーンでは世界的に有名な作曲家であり、デビュー作の「弦楽のレクィエム」から、名を挙げた「ノーベンバーステップス」等、極めて多産な活動をした人だが、一方で、映画音楽の分野でもこんなに旺盛な作曲活動をしていたことは驚きであるとともに、先鋭な監督たちから作曲依頼の多かったことだろうと容易に想像できる。
彼が音を付けたからこそ、その映画の映像面での特性をさらに生かした作品は、多いだろう。
たとえば、小林正樹の「怪談」から響いてきた妖しく空恐ろしい音は、音楽の概念を超えた何かの予兆的存在そのものだったし、同監督の「切腹」では、日本の伝統的家屋の陰影と間を強調した映像を、沈黙に近い音によって際立たせていたし、「青幻記」では、ドラマの主題を哀切きわまる美しい旋律のさざ波へと変容させていたし、歌謡的メロディの創作にも長けていたのもその他の作品で証明済みである。
旋律を排除し、音の塊と群れで編曲したような彼の現代音楽の冷たさと奥深さに比べ、彼の映画音楽はどれもまだわかりやすい美しさと親しみやすさがある。
その関係は、あまり良いたとえではないが、公の前では襟を正して「世界のタケミツ」として振舞うが、妻(あるいは女友達)の前ではすっかり打ち解けた「とおるちゃん」がいる、といった感じかな・・・。
10年目の春に。
(2006-03-20)
そうですか、武満さん逝去から10年ですか。早いもんですね。それを機にして、しばらく入手困難だった映画音楽選集がBOX化。ボーナスCD(貴重なインタビューCD)もついてこの価格です。まず感涙しましょう。毎年、春になると何気に武満が聴きたくなるのは、彼の命日に感傷的になっているわけではなく、芽吹き、花咲く植物たちのような静謐なれど怪しいほどに力強い生命を感じたいからでしょう。彼の映画音楽はもちろん映画ありき、の作品群ではありますが、有体に言えば映画を知らずとも陽気の中で聴く者が思い思いに想いを馳せる楽しみを与えてくれるものです。あなたがもしジョン・ウィリアムズを10回聴くのだとしたら、その1回分の時間を、ぜひこの日本の産み出した典雅なる才能との出会いにしてほしいのです。春、武満。今も耳をそばだてたくなる美しい響きが陽気と妖気をかもしだします。そうですか、もう10年ですか。。。


